女性にとって「ハイヒール」ってどんな存在?
株式会社シンデレラの松本です。
私が現在準備中の「シンデレラシューズ」はハイヒールの靴の痛みを軽減するためのバーチャルシューフィッティングサービスですが、男性によく聞かれること、
「痛いんだったら、履かなきゃいいんじゃないの?」
について、書いてみたいと思います。
きっと男性にとっては、「女は解らん!」と思うことの上位項目ではないかと思うのですが(笑)
そう、痛いんですよ。
ハイヒール。
足に合った物を履いていても、やっぱりスニーカーよりは絶対に疲れは大きいし、
足に合ってない靴を履いたりしたら、それはもう.....。地獄のように痛いんです。
でも女性は、またハイヒールを履くのです(笑)
なぜでしょうか?
私はこのサービスを立ち上げるにあたり、いろんな女性にインタビューしてきたのですが、「あなたにとって靴ってどんな存在?」という質問に、こんな面白い例えをする女性達がいました。
・スィーツみたい!
→女の子が大好き!見た目もカラフルで可愛くて、食べると幸せ。でも、太るのは絶対に避けられない!
・ツンデレの彼氏みたい!
→むやみに寄っていくと酷いことを言われたりして傷つく。でもやっぱり最高の気分にしてくれるのも彼!
なるほど、と思いました・・・笑
私も個人的に、この感覚とってもわかります。
とても特別で、大好きで、憧れ存在なのに、迂闊に手を出すと痛い目にあう・・・・。そんな感じなのです。
まずは、この「憧れ」の部分ついて。
私は13年間もほとんどヒールのある靴ばかりを作ってきたのですが、実は靴業界は非常に収入の低い業界です。(苦)
なので、好きでなきゃこんなに続かない訳です。
お金のためだけだったら続けられません・・・笑
やっぱり物凄く好きなんですよね、ハイヒールの靴。
どんな所が好きかって、まずはあの造形美です。
(私の場合、ちょっと職業的なマニアックさが入ってしまいますが...w )
見ていて本当に美しいと感じます。
全てが曲線で構成されていて、足を入れた時に体の線に全てそう形で造形されているんですよね。
丸みを更に強調したり、補完して長く見せたり...、完璧な形をしていると思います。
あとは素材の持つ美しさも、大きいです。
滑らかなカーフ(仔牛)、ツヤツヤのハラコ、しっとりしたスエード、怪しくきらめく爬虫類系、素材によって靴のもつイメージは一変します。
また、その加工の方法によっても変幻自在。
デザイナー時代、革の展示会に行くのは本当にわくわくする出来事でした。
その素材の個性が造形の方と相まって、独特の雰囲気を醸し出すのです。
私個人の感想ですがハイヒールの靴を履いた時は、ペタンコの靴を履いている時と少しだけ人格が変わります。
いつもより少しだけ、仕事が出来るんじゃないかって勘違いします。笑
いつもより少しだけ、いい女に見えるんじゃないかって期待します。笑
そんなの自己満足で、皆さんがどれだけ他人に興味がないかなんて解っているんですよ?
でも、それでも、自己満足ってとても大きいんです。
勘違いし続けるとそれが性格になってしまう事ってあるんです。
洋服を買うよりも、靴を買った時の方がスペシャル感が大きいです。
服やバッグよりもメイクに近い感じがします。
女性にとってハイヒールは自分の知らない場所へ連れて行ってくれる、そんな存在なのかもしれません。今よりも少しだけ大人の世界、少しだけ素敵な場所へ。
時に子供の頃に憧れた大人の女性は、絵本の中でも、アニメの中でも必ずハイヒールを履いていたように思います。
(※特にアニメは変身後にキレイになって衣装がヒールになることが多い 笑)
では、もう一つの側面「痛み」について。
女性にとってこんなに憧れのハイヒールというアイテムなのですが、履くのを諦めてしまう女性も多いのが事実。
ではどの位、痛いのかというと・・・・。
瞬間的に感じる痛みではないのですが、骨にひびく様な痛みが、じわ...じわ....と強くなってくるのです。
そして気が付いたら、もう歩けないほどの痛みになっている。
なんかね、青ざめる様な痛みです。
ひどいと頭痛や腰痛も併発しちゃったり、頭が回らなくて仕事が手につかなくなったり。
一旦、どこかに座って靴を脱いでしまったらもう最後。
もう二度とその靴に足を入れるのは嫌になってしまいます。
だいたいそんな時は、足を見ると何処かに水ぶくれや、真っ赤な跡が付いていたり...。
そんな経験を何度もした女性たちは、どんどん靴への憧れを手放し諦めてしまっているのです。
また、ハイヒールが痛いのなんて当たり前!といって足の変形を気にしながらも、飛び出た骨の部分を真っ赤にしながら歩いている女性にもお会いしました。
もう、そういうのは本当に辞めにしたいのです。
現在ハイヒールを履いていない、という方に「元々好きじゃないから履かないんですか?」と聞くと100%でNO!という答えが返ってきます。
・本当は履きたいんです!
・家の靴箱にお気に入りのヒールがたくさん眠ってるんです!
・ヒールが履けないから、服もカジュアルな物しか選べなくなっちゃいました。
・靴がスニーカーだから、カジュアルな服装で行ける場所にしか行かなくなって、最近ちょっと女としてどうかと思うんですよね・・・。
このように、たかが靴と思っていても、よくよく考えるとライフスタイルや価値観、自己イメージにまで影響する事もあります。
これは男性はハイヒールを体験することが少ないので共感しにくい点だと思います。
女性にとって靴は、人生を左右するくらいのパワーがあるのです。
ファッションの中で唯一、痛みを伴ってしまうのが「靴」です。
選ぶ事に制限がかかってしまうんですね。
でも、きちんと自分の足の特徴を理解して、適切な靴を選ぶ事が出来れば快適なハイヒールは存在します。
今までは、自分の足の特徴を知るにはシューフィッターのいるお店に行かなくてはなりませんでした。
それを、スマホからできるようにしちゃおう!というのがシンデレラシューズです。
もう、100名以上の女性の足の測り、話を聞いてきて、彼女のたちの苦しみと憧れを聞くたびに、本当に早くリリースしなくては、という思いがどんどん強くなります。
まだ、準備中で大変申し訳ないのですが、今、裏側ではモニターさんのデータ収集を必死に行っています。
女性の皆様、もう少しお待ちいただけますでしょうか。
株式会社シンデレラ 松本久美